トム・ペティ
最近は訃報が多すぎてかなり麻痺してるし、別に悲しくも無いのに悲しいふりをするのも面倒なので(笑)ツイートすら気が向いた時くらいしかしなくなったが、それでもやはり暗い気分になる。
NO NUKES という3枚組のLPが出た当時、僕はプログレと西海岸の音楽に傾倒している高校生だった。ウエストコーストのミュージシャンが集結してライヴを開きレコードが出る。その内容に大興奮していた。年末にアメリカでリリースされ、僕はお年玉を握りしめて東通り(大阪梅田)のLPコーナーでその3枚組を手に入れた。
その出演者の中にトム・ペティがいた。
Cry to Me という曲を歌っていた。それがトム・ペティを知るきっかけだった。
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そしてファンになった…わけでは無かった。残念ながらそうはならなかった。それとほとんど同じくらい
Don't Do Me Like That が流行って、あっあのバンドだって思ったけど、この曲を先に知ってたらトム・ペティの印象も違ってたかもしれない。
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86年のツアーは本当に驚いた。何故?どうして?それしか無かった。だってトム・ペティって西海岸のミュージシャンなのにってディランはとっくに西海岸のミュージシャンでとっくに西海岸のミュージシャンと一緒に演っていたのに…何故かその時は即座にそう思ったのだった。僕の中ではトム・ペティは、完全に西海岸のミュージシャン。
そもそもディランとトム・ペティと何で演ることになったのだろうか、ゲインズビル・サン(新聞)の記者で音楽評論家でトム・ペティの伝記を書いたビル・デヤング(
Bill DeYoung )はこう言ってる
「当時トムのマネージャ、トニー・ディミトリアデス(
Tony Dimitriades )は、ルックアウト・マネージメント(
Lookout Management )のエリオット・ロバーツ(ディランの広報、代理人)と事業提携を結んでいた。ボブはファームエイドのためにバンドが必要だった。全てはここから生じたのだ。全てとは、もちろん1986年の
True Confessions Tour 、2回目のファームエイドそして87年の
Temples in Flames Tour 。ディランとペティのクリエイティブの友情はどんどん深まり二人は88年トラヴェリング・ウィルベリーズにも参加した。ディランとペティの協力なツアー・コンビネーションとレコーディング・コラボレーションでのヒットは、ファームエイドが出発点だとわかる」
つまり、トニー・ディミトリアデスとエリオット・ロバーツが知り合いだった事がきっかけだったという事らしい。
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そしてディランが本番の2週間前にトム・ペティに「エレクトリック・セットを演りたいんだが、バックをやってもらえるか?」と電話をした。トムは了承し、ディランと会って2、3回リハーサルを行って当日を迎えた。
ローリング・ストーンは早い段階でディランからコメントを取ったらしく、そのステートメントの中でこう語ったそうだ。
"It's shocking, crushing news," "I thought the world of Tom. He was a great performer, full of the light, a friend, and I’ll never forget him."
この短いコメントを3つのメディアが日本語に訳しているのでちょっと見てみよう。
「あまりにショックで心が砕けるようなニュースだ」「トムの世界観を思い出してみると、彼は偉大なパフォーマーであり、光に満ちていて、そして僕の友達だった。彼のことは一生忘れない」
ロッキンオン
「ショックで、痛ましいニュースだ。トムのことはすごく好きだったんだ。彼は光に溢れた素晴らしいパフォーマーであり、友人だった。彼のことは絶対に忘れないよ」
NME JAPAN
「ショッキングで押しつぶされるような知らせだ。僕はトムの世界が大好きだった。彼は素晴らしいパフォーマーで、光に満ち溢れた存在で、友人だった。僕は永遠に彼のことを忘れない」
barks
NME はいつも簡素で的を射た訳。
barks はいつも丁寧で感心する。短い英文でも色々訳があるのだと感心する。
I thought the world of がキモだ…
誰かが亡くなるたびにディランファンは、Xデーを思いざわざわするが、秘密主義のディランだから死んだことも秘密にしてたら面白いのにな。
そう言えば最近ディラン見ないけどどうしたんだろう?
さぁ生きてたら100歳くらいのはずだけど
で、本当に生きてたらビビるな(笑)。それにしてもディランは、葬式に出るのだろうか…
トム、大丈夫だよ。遅かれ早かれみんなそっちへ行くよ。僕もね。
PS
ローリング・ストーン誌でディランのコメントが掲載された。既に出ている以上のコメントは無かった。
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