文字通り些細なニュース
■天気予報官は要らない
アメリカ共和党の次期大統領候補に名乗りを上げ、「メキシコ人は我が国に麻薬と犯罪を持ち込む犯罪者。で強姦魔」などとワイルドな発言で大いに話題になっているドナルド・トランプ氏。出馬表明などの演説会でニール・ヤングの曲を無断で使ったとデイヴィッド・クロズビーに突っ込まれていた。
▼ニール・ヤング、曲を無断使用した大統領選出馬表明の“不動産王”を叱る(Billboard Japan)
トランプ氏は先月、アリゾナ、フェニックスで集会を開いた。地元アリゾナの上院議員、ジョン・マケイン氏は「がっかりした。全然良くなかった」とニューヨーカーの記者に語った。彼はトランプ氏の移民に関する発言を危惧する一方で、友人でもあるリンジー・グラハム氏を強力に後押している。グラハム氏はトランプ氏を批難する、数少ない共和党員の一人だ。
マケイン氏は記者との会話の最後に、指をなめて、そしてかざして笑った。
「君の生まれる前からある、古い歌を知ってるか?」そして、Subterranean Homesick Blues の有名なフレーズを言った。
“You don’t need a weatherman to know which way the wind blows. (風向きを知るのに天気予報官は要らない)”
▼John McCain Has a Few Things to Say About Donald Trump
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マケインがこの極左のキャッチフレーズを引用するとは…というのは冗談だが、すらすらとこういうフレーズが出てくるのが面白い。トランプはコレを受けてすぐさま反撃に出た。
▼マッケイン米上院議員のベトナムでの戦功が疑問視
因みにマケインが参加したヴェトナムの作戦は、ローリング・サンダーだ。
そして、マケインが押しているリンジー・グラハム氏には…
▼トランプ氏、ライバルの携帯電話番号を暴露 米大統領選(CNN)
バラされたグラハム氏、嵐のイタ電襲撃で携帯が使い物にならなくなり、自ら携帯を破壊するハメになってしまった。
確かに、マケインが言うように選挙の行方など予測できない。それに最終的にはそれなりの候補に落ち着くものだが…
Poll: Trump surges to big lead in GOP presidential race(WP)
リンジーさん大丈夫かぁ…(笑)
■エイリアンの侵略
7月から、ヴァージニア州で新しい15の州法の運用が始まった。例えば、母親は何処でも子供に母乳を与えても良いとか、雇用主は従業員のソーシャルメディアのアカウントやパスワードを訊けないとか…しかしながらまだ沢山の制定が取り残されている。
今、立法府が取り組むべき問題の一つは、宇宙からの侵略だ。まず手始めに、未確認飛行物体がヴァージニア・ハイウェイを滑走路として使用することを阻止しなくてはいけない。信じられない事に現州法において、この事に全く触れられていない。銀河間を行き来するくらい賢い宇宙人がそれを見落とすはずがない。オバマ大統領も何もしていない。大統領命令すらない。少なくともヴァージニアではこれを未然に防ぐべきだ。今がその時だ。あなたは私が気が狂ったと思うかもしれない。はたまた独立記念日の花火が頭の近くで爆発したか。そのどちらでも無いと保証する。全ては可能なのだ、だから宇宙人の侵略も起こる可能性がある。領域外の可能性についての話だと思うだろうか?
ちょうど今年、ボブ・ディランはフランク・シナトラの曲のコレクションをリリースした。そんな事を誰が予測した? でもどうだい、それは起こった。一方で少なくとも1898年に、H.Gウエールズが既に『宇宙戦争』でそのリスクを指摘している…
▼The legislature should act on UFOs, LSD (Dan Casey)
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一般的に見れば、ディランのシナトラカヴァーアルバムは、宇宙人の侵略に匹敵するほどのあり得ない出来事…なのだろうか? まぁ、そちらの方がよほど驚くべき事実だ(笑)。
が、個人的にはこちらの方が、よほどあり得ない驚くべきことだ
いやあ純粋にこんなの発想する人は凄いと思うし是非ききたい。
一方でダンが言うことにも、実は一理ある。全米でのUFO目撃数が異常に増えているのだ。
もはや国がどうのこうの言ってる場合ではない、どうやら我々は一致団結してUFOと対峙する時が来たようだ。
■ボブ・ディランを家から閉め出してやったぜ
ビル・リーという大リーグの投手をご存じだろうか? レッドソックスなどで活躍した。
彼が、インタヴューでこんな事を言った。
I locked Bob Dylan out of his house when Sara divorced him. I locked Neil Diamond out of his house when his wife divorced him. I locked the sheriff from "Gunsmoke" out of his house when his wife divorced him.
それで、インタヴューワーが聞き直した。
SN: What’s the Bob Dylan story?
LEE: I locked him out of his house when his wife divorced him.
SN: So his wife called you?
LEE: They called the locksmith and the sheriff, not necessarily in that order, and said, “We don’t want him in his house tonight.” And we changed the locks, and his key don’t work no more.
SN: Where was that?
LEE: Malibu Lock And Key, in Malibu, California. I lived in Malibu. Yeah, I used to play basketball there with, who was it? Cheech Marin, Robert Mitchum’s son, Geraldo Rivera. He’s the worst athlete in history. He couldn’t chew gum and walk at the same time. He’d bounce a ball and it’d never come back to his hand. Man, he was terrible. He always got picked last. He got picked last.
なんだか良くわからないが、サラと離婚した当時に彼女がディランを家に入れたくないからって、その家の鍵をビルが付け替えてディランを閉め出した…ということだろうか。何で彼に頼んだとかわからないが、近所でバスケでもしてて、何か警察や鍵屋さんとかが来てて、それで参加したのだろうか、さっぱりわからない(笑)。でもおかしいのがニール・ダイアモンドもやられてる。それで仲が良いのか(笑)良くわからない話だが、些細なニュースなのでこれでOKだ。
■フランク・ミラーのお気に入り
Frank Miller’s Favorite Things
The comic book legend behind ‘Sin City’ and ‘300’ shares a few of his favorite things
25年ほど前にアンティーク・ショップで手に入れた机。背が高く、とても大きい。ライトも付いていてとても役に立っている。僕は『筆』マニアだ。世界中から取り寄せている。それぞれ違う特徴がある。一番の物は日本で見つけた。すごくもっこりしたブラシだが、正しく持てば髪の毛ぐらいに細い線が引ける。『Ronin』は、独立して最初に監修した本なので大切な一冊だ。僕に本物のブレイクスルーをもたらした。チャックテイラー・コンバース・オールスターは、絵を描くときに穿くお気に入りのテニスシューズだ。もともとバスケ用だけど、僕の足は長くて細いからこれが気に入ってる。それに赤と黒そして白の組み合わせがいい。帽子が時代遅れだなんて、人道に対する罪だと真剣に思うよ。なのでフェドラ(帽子)をここに加えた。カントリー・ジェントルマンが好きだがステットソンも素晴らしい仕事をしている。何故流行らなくなったのかは分からないが、復権のために最善を尽くしている。その後ろには、マーヴェルのスーパーヒーロー、デアデビルがいる。僕のスケッチだ。横には2006年、僕が貰ったアイズナー賞。偉大なアメリカの漫画家、ウィル・アイズナーにちなんだ賞だ。バットマンとキャリー・ケリーのフィギュアもここに加えた。5歳か6歳の頃、初めて彼を読んだ時の事を思い出せるからね。みんないじめっ子が嫌いだ。バットマンはいじめっ子をやっける。ボブ・ディランのDesireもお気に入りの一つだ。ミュージックシーンに戻り、Blood on the TracksとDesireは両方ともトップになった。復活は大好きだ。僕にとってエキサイティングな出来事だった。
スタジオには200台ほどの車の模型がある。僕は1940年~50年代のヴィンテージカーの大ファンだ。絶えずそれらをスケッチしている。映画『シン・シティ』では、何の車を運転してるかによってキャラクターが定義される。
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アメコミというと、フラゼッタとかニール・アダムスとか古いやつしか知らないのだ。少しは集めたが、もう何処かにいってしまった…
■‘Positively 4th Street
セントポールの4番街は、ミネソタの住人にとって最も注目されているストリートになっている。
*FLASH
7月22日、セントポール市議会はCHS Field(新球場)からコマーシャル・ストリート(Commercial Street)までの部分を現在の "4th Street E" という呼び名から"Positively 4th Street" という呼び名に変更することを満場一致で可決した。
セントポール・セインツ(独立リーグ、CHS Fieldがホーム)の共同オーナー、マイク・ヴェック(Mike Veeck)に刺激を受けた議会のメンバー、デイヴ・スーン(Dave Thune)が決議を提案した。
デイヴ・スーン:新しい球場への目印にもなる。セントポール市民へのポジティヴな進展、そしてファンとヴィジターへのポジティヴな体験だ。
勿論、"Positively 4th Street" がここセントポールだと言ってるわけではない。そういう問題では無いと言っている。その代わりにディランがCHS Fieldの前身だったミッドウエイ・スタジアムで3回も完売のショーを演ったとか、マイナーリーグの球場、100箇所以上でコンサートを演っている事に言及している。
マイク・ヴェックは、後になって、例えばプリンス・ストリート(ミネアポリス出身)に替えてくれとか言わないと議会で約束した。
▼‘Positively 4th Street’: St. Paul co-names street in honor of Bob Dylan and baseball
■引退勧告
釣りネタでトラフィックを稼ぐサイト、クリックホール(ClickHole)がGoFundMe(クラウド・ファンディング・サイト)で2週間ほど前に始めた
"Let’s Give Bob Dylan A Nice Bed!"
「50年以上に渡るディランの功績に、そろそろ全米がありがとうを言うべき時が来たのではないか…それで可動式ベッドをプレゼントしようと思う…」
ということで、GoFundMeで "Let’s Give Bob Dylan A Nice Bed!" のページをオープンしベッドを買うための資金を集めだしたのだが、見事目標金額を達成し、ニューヨークのコロンビア・レコーズ本社にベッドを送った。
Guys: It’s happening.
Bob’s bed officially shipped over the weekend, and as you can see from the picture of the Sleep...
Posted by ClickHole on 2015年8月17日
▼ボブ・ディランにベッドを贈る奇妙なクラウドファンディングがオンライン上に(NME)
目標金額、1,360ドル(17万円)のところ、156人からトータル1,555ドル(19万円)の寄付が集まった。ベッドは火曜日(18日)の朝、コロンビアに着いたようだ。
The @sleepnumber bed that @ClickHole crowdfunded for @bobdylan has arrived at @ColumbiaRecords http://t.co/JqjTP1JzqD pic.twitter.com/CRERB1ax9B— Craig Whitney (@betterarchangel) 2015, 8月 18
we think it’s about time that America said “thank you” for all his contributions to our ears and our hearts.
ボブ・ディランが我々の耳とハートのために捧げてくれたすべての行いに対して、全米が『ありがとう』を伝える時がそろそろやって来たのではないかと(訳:NME)
全米が『ありがとう』を伝える時がそろそろやって来た → それでベッドを送る … つまり、もうこれでゆっくり休んで下さい …ということだろうか? えっ! 考えすぎだって? いやいや少なくともわたくしは、そのように受け取ったが(笑)。 it’s about time には潮時という意味もあるし… まぁそれもこれも全てはジョークだ。話題なのはそのジョークに金が集まったという事。まぁ引退勧告だけどね(笑)。ジョークだよ(笑)。実際ディランがベッドを受け取るのかどうかは知らないが、案外何も考えず受け取ったりして…
■なんで俺だけ?
と言ってスネのるのがディラン…ではなく、今回はロッド・スチュワートだ。2013年にリリースされたアルバム『タイム』そのUK盤とiTunes盤のボーナストラックとして収録された “Corrine, Corrina,” が著作権侵害で訴えられた。何故ロッドだけ訴えられたのか? と話題になっている。この曲は1928年頃ボ・カーター(Bo Carter)が録音した。勿論、ディランを始めクラプトンやウィリーネルスンなど数多くのアーティストがカヴァーしている。
ボ・カーターの遺産相続人は、ロッドの “Corrine, Corrina,” を著作権侵害で訴えている。その内容は「二つの曲は、ほとんど同じであり、歌詞、メロディー、リズム、速さ、拍子、キーなどを含むが、それに限定される物では無い」と主張している。また相続人は、1929年にリリースされたオリジナルとその3年後にリリースされた2つのヴァージョンは著作権登録で保護されているとも言っている。(ボ・カーター自身は、1964年に亡くなっている)これらのことから、現状 “Corrine, Corrina,” はパブリック・ドメインでは無いことがわかる。
興味深いことに、長年多くのアーティストがカヴァーしてきたのにもかかわらず、訴訟では彼らが使用料を払ったかについては一切触れられていない。事実、訴訟は『カヴァー(cover)』という言葉を避けている。カヴァーであるなら、強制ライセンス(著作権所有者の許可がなくても印税裁定で定められた額、または規定の料金を支払えば、誰でも使用できるライセンス制度)が生じるからだ。言い換えれば、ロイヤリティさえ支払えばどんな許可もいらない。
ロッドの場合これがカヴァーかどうかは不明だ。
▼Rod Stewart Sued for Copying Early Blues Musician's Song (Hollywood Reporter)
訴状
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別の記事によれば、アルバムリリース時 “Corrine, Corrina,” のクレジットにはTraditionalとだけしか書かれていなかったという、確かにwikiにはそのように表記されているが、実際はこのよう作者が記載されている。修正されたのかもしれないが…それならば話は分かりやすい。
一方ディランは、Adapted By, Arranged By – Bob Dylanと表記しているだけだ。
多分ロッドは、どこにもロイヤリティーを支払っていなかったのではないか、それを相続人が見つけたのだろう…
そう言えば某氏、「これはカヴァーではない」とか豪語していたが、1曲1曲許可を取って回ったのだろうか、使用料だけ払ったんじゃないの? ああカヴァーだ(笑)。
因みに彼は
▼ロッド・スチュワート、ライヴで客席に蹴りこんだサッカー・ボールが観客直撃。訴訟へ (R.O)
▼ロッド・スチュアート、75万ドルの著作権訴訟を起こされる (barks)
▼ロッド・スチュワート、結婚式用などに特注した洋服の代金未払いで訴えられる (WOWOW)
▼3億円払え!米法律事務所がロッド・スチュワート提訴 (スポーツ ニッポン)
…マニアだな(笑)。
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