ディランのことに言及するセレブ
■ Bob’s a nasty little bugger
NMEの「死ぬまでに聞くべき101枚のアルバム」という企画。キース・リチャーズがディランの
Blonde On Blondeをその1枚に選んでいる。
キース・リチャーズ:ボブは、ソングライティングに対する新しいアプローチと新しいやり方を60年代の我々に示した。彼はトラディショナル・フォークをベースにしていた。それは、とても自由な可能性を持っていたし、ロックンロールが
ヴァース‐コーラス形式に縛られる必要が無いことを彼は示した。ボブは扱いにくいやんちゃなヤツだ。彼が「キース、オレは
Satisfactionが書けるけど、キースには
Desolation Rowは書けない」て言ったのを覚えているよ。俺はまぁ、そういうことだって(
Well, you’re right there)答えたけどな。
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31 Bob Dylan - 'Blonde On Blonde' Chosen By: Keith Richards (NME)
From cult classics to forgotten gems, artists pick the one album they consider essential listening. It's NME's definitive 101 Albums To Hear Before You Die...
■ Tempestがロイド・コールを蘇らせる
これまで多くのツアーをこなし、アルバムも作ってきたロイド・コールは、もうそろそろ年相応の落ち着いた音楽をやるべきでは無いかと考えていた。その一方でジョー・ストラマーに対する後ろめたさのようなものもあったようだが…。
ロイド・コール:もう、そんな風なレコードはやり終えたと思っていた。今後は静かな感じのものを作ろうと。正直、自分の年齢にあった年相応なものを作ろうと考えすぎていた。ジョー・ストラマーのモヒカンが手遅れになった時、愕然となった。それは、ロックンロールにとって最悪の出来事の一つだった。突然パンクロックを生み出す手助けをしたクロスのバンドメンバーか何かみたいに…。
コールはそんな罪を犯す事を常に恐れていたと告白した。しかし、イギリスの音楽誌からディランの
テンペストのレヴユーを依頼され、思い直した。
ロイド・コール:丸1日、何回も繰り返し聞いた。そして3回くらい泣いた。でも本当に胸を打ったのは、ボブ・ディランが、年齢のことなんか全く気にしていなかったということだった。自分は、ロックンロールが得意なのにそれを作らなかったので、モヒカン・ジョー・ストラマに対し心を痛めた…長い間。自分が歳の事を考えなかったらどうだっただろう? (そうしたら)アルバム「スタンダード」が出来た。
彼は屋根裏部屋へ行き、8ー10時間、机に向かい10週間、曲を書いた。
ロイド・コール:それは、今までやってきたことからの脱却だった。CM作家のようなやり方が良いと信じてやった。
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Lloyd Cole is forever young and loving it (stuff.co.nz)
Lloyd Cole: 'I’m at the end of the line.' (Telegraph)
Lloyd Cole says his new album was inspired by Bob Dylan and might just be his last.
■ 女とみれば…
70年代の後半、ルシンダ・ウィリアムズはN.Y.C.に住んでいて、ウエスト・ヴィレッジのガーズ・フォーク・シティ(
Gerde's Folk City)で前座の前座のような事をしていた。ガーズ・フォーク・シティは1961年にディランが初めて単独で演奏した伝統のクラブ。
Lucinda Williams
Mike Porco and Bob Dylan
ルシンダ・ウィリアムズ:ある晩、ボブ・ディランがふらっと現れて、オーナーのマイク・ポルコ(
Mike Porco)が「友人に会ってほしい、このボビーに」と言うのを聞いて直ぐにぞっとした。そんな有名人に会う経験は今まで一度もしたことが無かった。それに彼は12歳から私のヒーローだった。彼はバーにいたけど、それが彼だと気がつかなかった。でもそうだと気づいた瞬間、頭に血が上っていくのがわかった。彼は「僕たちは、直ぐにツアーに出る予定だから、連絡を絶やさないで」と言ったけど私はそれを聞いてなかった。帰り際、彼は私の頬にキスをして出ていった。そのあと顔を洗いたくなかった。ヴィレッジのみんなが「
Great White Wonder」に会ったて聞いたよって言ってた…。
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Lucinda Williams draws from where the spirit meets the bone (Tallahassee.com)
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Lucinda Williams dishes on kiss from Bob Dylan (Bradenton.com)
まぁ、いつものあれですな(笑)。その後色々と便宜をはかったみたいだが良く知らない。
■ ウィレム・デフォーの人生のアドヴァイス
と題された記事。「インスピレーションを得るために聞く音楽はありますか?」と訊ねられたウィレム・デフォーは熱烈なディランファンぶりを発揮している(笑)。
ウィレム・デフォー:そこら中にあるが、唯一不変なのは昔のボブ・ディランだ。何度も繰り返して彼に戻ることが出来るし、歌詞と曲も覚えている。18歳の時に、それをどう思ったかも思い出せる。そして未だに意味を持っている…今は時には違うやり方で。あの当時、世の中には別世界があったが、それが見えていなかった。でもそれを感じていた…違う方法で物事を見ていた。ディランは高潔だ。彼は、進み続け、やり続ける本当の手本となる人物だ。トルバドール。それはパフォーマーそのもの。
you know, ride out with your boots on.
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Willem Dafoe's Life Advice (Men's Journal)
■ 未だに傷ついてるドリー・パートン
最新アルバムで
Don't Think Twice It's All Rightをカヴァーしているドリー・パートン。最近の
UNCUTのインタビューから。
ボブ・ディランはどうですか? レコーディングの前に連絡を取り合ったのですか?
※彼女はすぐに答えなかった。
ドリー・パートン:Blue Smokeの
Don’t think twiceの事?(目を細めて)いえいえ、してないわ。
(どうして?)
随分前に、彼に会おうとしたけど彼は…私たちは会わなかった…。彼の音楽が大好きなのに。前に彼の別の曲をレコーディングしたいと思った…
Blowing in the Wind…何年か前の別のLP。(彼女はとりとめの無い話をして、小さく息を吸い込んだ)長年、彼の曲を沢山うたってきたわ。でも、それは…(彼女はそこで、しばらく話を止めた)そのちょっとした曲が好きだったのよ。ハーモニカとか他のものが一切なしに、ただギターを弾きながらその曲を歌うのが好きだったのよ。でも、特別な何かを聞きたがる傾向があると思う。まぁ歌をうたのは楽しい…。
ドリー・パートンは、
Blowing in the Windを2005年のアルバム
Those Were the Daysで録音している。その際ディランに連絡をしたがディランから返事が無かった。そのことをデイリー・ショーでジョン・スチュワートに話している。
Those Were the Daysはカヴァーアルバムであり、またそのカヴァー曲に関連した人物と共演をするというコンセプトがあった。ドリーは
Blowing in the Windでディランに歌詞の最後
The answer is blowin' In the wind…の部分を一緒に歌って欲しいとメッセージを送ったが、ディランはやりたくないと言ってきたようだ。結局そのパートはニッケル・クリークが演った。ドリーは、フェアーに考えてディランが実際メッセージを見ていないかもしれないと言ってるが…
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The Bob Dylan - Dolly Parton 'feud' (Bob Dylan Examiner)
まぁポール・サイモンとか無視されたから、そんな深刻に考えなくていいと思うが、それともアレかそういうフリをしてるのか(笑)。失礼な…ああ、でも若いオネーサンだったら喜んで演るかも…
■ 私が学んだもの
最後はケヴィン・ベーコン。彼が、今までの55年間の人生で学んだ事。エスクワイアのシリーズ「
What I've Learned」から。1行だ。
Bob Dylan told me never to drop a name.
(自慢げに有名人を引き合いに出すな)
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Kevin Bacon: What I've Learned (Esquire)
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