ディラン、訴えられる
昨年のローリング・ストーン誌でのインタビュー。クロアチア人をナチスに例えたディランの発言がクロアチアで問題となっていた。クロアチア国外でも、特にフランスに住むクロアチア人コミュニティ協会が訴えると言い出した。
以前の記事ではその後、実際に訴えたかどうかわからないと書いたが、実際にフランスの裁判所に人種差別で提訴していたようだ。訴えはちょうど1年前、昨年の12月に出されている。
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Boba Dylana
クロアチアの問題はクロアチア国内のニュース、ローカルニュース扱いで今まで大きく報道される事は無かったが、今回パリの裁判所が裁判開始(11月11日に刑事訴追されたようだ)の決定をしたことで世界的に報道される事となってしまった。
提訴から裁判開始決定まで1年かかったのは調査のためらしいが、この種の問題は調査に平均12~18ヶ月かかるそうだ。それと欧州はアメリカなどに比べてはるかに言論の自由に対して厳しいようだ。
フランスにはヘイトスピーチ法があり、ホロコーストの否定は堅く禁じられている。その一方で、言論の自由という観点から長年にわたり論争にもなっている。2008年、ブリジット・バルドー(動物保護活動家でもある)が羊を殺すイスラム教の儀式を批判したことで、23,000ドルの罰金を課せられた。
ディランはともかくローリング・ストーン誌が何故か沈黙しているのは、ディランと共に訴えられているからだろうか?。フランス版ローリング・ストーンの責任者がディランと共に訴えらている。
裁判の日時等、今のところわかっていない。
クロアチア側の弁護士は、「ディランが謝罪すればそれを受け入れる用意がある」と訴えを取り下げる可能性も示唆している。
フランス版のローリング・ストーン誌は10月に発売、訴えは12月に出された。その間たった2ヶ月。上記の弁護士のコメントからすると事前にディラン側に一切の通達なしにいきなり訴えたのだろうか? フランスで訴えられたのはフランスがヘイトスピーチ法などの法整備が整ってるからかもしれない。
11月11日に刑事訴追されたということだが、その日は公演が無くおそらくブリュッセルからパリへの移動日だと思われる。ディランがパリに滞在中、警察(検察)が書類などディランと接触したかどうかはわからない。勲章の受章式があのような形になったのもこの影響だったのだろうか?
※国内の一部報道ではディランが事情聴取を受けたという記事が出ているが、そうした報道を海外メディア(フランスを中心にかなり見たが)で見つけることが出来なかった。
クロアチアの人が最初から一貫して言ってる事はただ一つ「謝れ」ということだ。
そうすれば告訴も取り下げるだろう。
ディランは謝るのか、裁判をするのか…
ディランは11月11日に訴追されていたが、そのことは今週になるまで公には明らかにされていなかった。
クロアチア人会の弁護士
Ivan Jurasinovicのコメント
「彼は3年前、ここで大きなコンサートを催した。クロアチア人はそのことを凄く感謝しているが、彼の誤解はそのことに勝る。もし釈明がされたなら、それは裁判よりはるかに勝る。我々は訴えを取り下げるだろう」
クロアチアの人達は「ディランは口がすべった、本心からそうのように思ってるとは信じていない。だから謝ってくれたらそれでいい」とずっと言ってるし「我々はローリング・ストーン誌や歌手ディランを嫌ってるわけでもない」とも言ってる。
そこまでわかってるのなら何で訴えるんだ?
と言いたくなるが…まぁ、そのあたりの言い回しというかやり方は橋下さんとかが、学ぶべきものだったかもしれない…
ディランのエートスというかルーツの国のブナイブリスやらADLに比べたら…。
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米歌手ディランさん、仏で訴追 クロアチア人への憎悪扇動 (共同)
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Zagreb (2010)
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