ニューヨーク、マンハッタンにあるチェルシーホテルに売却の話しが出ている。
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NYマンハッタンの歴史的建造物「チェルシーホテル」、売却へ(ブルームバーグ)
2007年、チェルシー・ホテルはそのマネージメントをBDホテルに委託した。その際、株主の一人であり、また50年以上チェルシー・ホテルのGMを務めたスタンレー・バード(Stanley Beard)を追出し、新しいGMを任命した。
しかしBDホテルのやり方は、あまりにも不評で、10ヶ月でお払箱になる。チェルシー・ホテルは新たにGMを雇う事になる。スタンレー・バードは自分の息子デイビッドが後を継ぐこと望んだが他の相続人達はそれを認めず、外部からGMを呼寄せた。
新たなGMは、ハードロック・ホテルのボス、イギリス人のアンドリュー・ティリー(Andrew Tilley)という人物だった。
香港のヒルトン・インターナショナルでそのキャリアをスタートした彼はそこで「ベスト・セールスマン・オブ・ザ・イヤー」を獲得。その後、ドバイ、クエートへ移り中東地区のマネージャーに昇進する。ヒルトンを辞めた後シャングリラ、ハイアット・カールトン・タワーなどでキャリアを重ねた。1999年ニューヨークに移り、エンパイア・ホテルのGMになる、その後チェンバーズ・ ホテルGMになり2004年ハード・ロック・ホテル・ニューヨークのGMに就任する。
つまりホテル業界の新進気鋭のエリートだったわけだが.......
その超エリートも7ヶ月でチェルシー・ホテルを去ることになる。
しかし、そのたった7ヶ月GMだった期間にアンドリュー・ティリーはとても面白い事をしてくれた。
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Bob Dylan's Room Desecrated by Corporate Vandals(Living With Legends)
Photo Living With Legends
部屋の改装のためにボブ・ディランが借りていた211号室をぶち壊してくれたのだ。アルバム、ブロンド・オン・ブロンドに収録されている曲をここで沢山書いたと言われている部屋だ。
チェルシー・ホテルは
歴史登録財に登録されている。なので建物をいじる際には役所の許可が必要になる。ティリー等は、役所から許可を得たと言ってるが上記ブログでは、その許可に違反した行為だと主張している。
どちらが正しいのかは知らないが、写真からしてブチ壊れたのは確かなようだ。
一連の有様を地味に報道してきたニューヨーク・オブサーバー。アンドリュー・ティリーがチェルシーを去る時の記事が面白い。
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Manager Wanted; Historic Hotel; Masochist Preferred
たった7ヶ月だったが、ほとほと疲れ切ったようすだ。Living With Legendsの誹謗中傷には特に悩まされたようだ。ティリーがやってきたときは、住民達は少しは期待していたのだが.....
現在のGM、アーノルド・タマサーはティリーがGMの時マネージャーを務めていた人物だ。彼はチェルシーらしさをを理解出来る売却先を探していると思われるが、一方でスターバックスみたいな所にならない事を祈ると、チェルシーの行く末に不安を抱く人もいる。
Sara
PS.
海外でウイットマークデモとモノボックスがリリースされ各紙でレビューが行われている。
アメリカ最大の書店チェーン、
バーンズ・アンド・ノーブル(Barnes and Noble)のレビューが豪華だ。残念ながら英語だが.....
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The Witmark Demos: 1962-1964
Reviewed by Greil Marcus
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Talkin' Bob Dylan
Greil Marcus, Sean Wilentz, James Mustich
※3人による対談
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