最悪の1枚


とフード




ジョルジオ・モロダーは、ディランと仕事がしたかったと残念そうだったが、イギリスの写真家、テリー・オニール (Terry O'Neill) も、「私が、自ら写真を撮りたいと思った人物は本当に、本当に多くない。二人の例外を除いては…その例外とはマリリン・モンローとボブ・ディランだ」と語るほど、ディランの撮影を切望していた。そしてついにその時がやって来た…。

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1986年、友人のエリック・クラプトンにロンドンでボブを紹介された。即座に彼の力強い写真が撮りたいと率直に思った。ボブの目を見つめ彼から何かを見いだしたいと思った。ボブが現れてもうずいぶん経っているが、未だに彼がどういう人物かはミステリーにつつまれている。私はそれを見極めたかった。

望むショットが撮れると確信出来るような信頼関係を構築するには時間が必要だが、どうやらボブはそのような関係を構築する気が無かったようだ。彼はエリックがそばにいない時はポーズをとらず、頭からすっぽりとタオルを被ってカメラから隠れ、私をいらつかせた。

未だにその理由はわからない。彼がシャイだったのだろう。しかし、私にとっては本当に残念な事だった。彼の顔に現れる人格の深みが、素晴らしくフィルムに刻まれて私達の目の前に現れるはずだった。しかし実際にはそうはならなかった。

写真家なら誰でも、撮影の時に逃げ出した人が一人くらいいるだろう。私の場合は二人だ…

My worst shot (Guardian)


※1986年となっているがおそらく1996年ではないか

記事が掲載されているガーディアンのクラプトンと一緒の写っている写真がある、これがその時のものなのだろう。1996年、プリンストラストの時の写真だ。まぁよくCool!!とか言われる皆が良く知っている写真だ。




Eric Clapton and Bob Dylan by Terry O'Neill




Prince With Stars 1996 by Terry O'Neill



いつの頃からか、ボブ・ディランといえばフードがその代名詞のようになった。








フードを被ったままインタビューを受けたり


1986 03 10 Tokyo Interview 1986 Part Bob


もうフードが好きすぎてそのままステージにあがってダブリンでこの恨み節を歌ったりしていた。


Dublin 198




かたくなに抗い続けるその姿は痛々しくさえ見える










テリー・オニールはディランがシャイだからだと思ったようだが、そうだろうか? 勝手な想像を言わせてもらうならば、単にディランから撮影の許可を得てなかったのではないか。ディランはクラプトンと共に写真を撮ることは了承していたが、ディラン一人で撮ることは聞いていなかった、或いはその場で言われたとか…いやいやそんなアホな話しじゃないちゃんと許可を得ていた…のなら… …相当に嫌われたな(笑)








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