7月3日、ホップファームでのライブを見た Andrew Almondという人が書いた記事が話題になった。
▼Bob Dylan Should Call It Quits(GIGWISE)
土曜日のディランのパフォーマンスは、その象徴的な存在という特別な立場を無視して、客観的に見るかぎり最悪の欠陥品であることは疑いもない。
要するに言いたいことは「ディランのライブへ行こうと思ってるのなら、考えなおしたほうが良い」という事だ。
ホップファームでのディランはそんなに酷かったのだろうか?
Classic Pop Iconsというサイトではこんな風に言ってる。
▼Bob Dylan's voice − the debate
不思議なのは、ディランと一緒に歌おうと真剣になってる観衆がいるのに対し、ディランを全くの騒音と捉えている人もいるという事だ。
メディアの論調も二分している。例えば、モジョのロス・ベネットはディランのパフォーマンスに感銘を受け「崇高なもの」や「輝かしい」といった形容詞を使ってディランのパフォーマンスを表現している。
一方でガーディアンのイアン・ギティンズは全く違う意見だ。「彼のハスキーでぶっ壊れたガラガラ声はもはや歌とは呼べない。有難いことに短いセットが終ったが、ディランは再びライク・ア・ローリング・ストーンとフォーエバー・ヤングをうめき声とヨーデルで歌うために現れた。観客は信じられないといった感じで流れて行った。ディランは人々を苦難から開放するためにツアーを断念するときが来たのではないか」
インディペンデントのホリー・ウイリアムズは少し親切だ。彼女はディランのヴォーカルの欠点について指摘しながらも、ディランのポジティブな姿勢を評価している。
それにしても、ある人は「崇高な」バージョンのシンプル・ツイスト・オブ・フェイトと呼べば同じ物を別な人はグロテスクなヴォーカルと呼ぶ.....一体どうしてだ?
イギリスの各メディアのレビュー
▼Bob Dylan: Hop Farm Festival(MOJO)
by Ross Bennett
▼Bob Dylan, Hop Farm Festival(Telegraph)
by Tom Gockelen-Kozlowski
▼Hop Farm festival(Guardian)
by Ian Gittins
▼Bob Dylan, Hop Farm, Kent(Independent)
by Holly Williams
▼Bob Dylan delivers a dream set at Kent's Hop Farm Festival(Daily Mail)
By Christopher Young
ガーディアン以外は、おおむね好意的なレビューだ。ただ、ガーディアンのイアンが言うこともわからなくも無い。免疫の無い人が見たら面食らうだろう。
ディランファンの中からもツアーを休むべきではないかという意見が出ている。
▼Does Bob Dylan need to give up on Touring?(sometimes rhymes)
▼Could you, ummm, clear your throat, Bob?(Muddy Water Magazine)
by Will Brennan
最近のボブのショーは、しわがれ声で、歌詞から外れ、メロディーや実音をなど全くお構いなしな傾向にある。
それは、彼が歌えないからでは無い.....彼が望めば.......それは出来る。
彼の声が上の音域に少し入ってそれがメロディーの断片だとちゃんとわかるように歌う事がたまにある。その時観衆は紅海が二つに分れるのを見たかのような興奮状態になる。
絶え間なく続くツアーとタバコによって声はボロボロになっている。多分ボブはタバコを止めていないと思う。
ディランは1000人の歌手が望んでも出来ない深い感覚と感情を歌に込めることが出来る。が、しかし、ヴァン・モリソンやマッカートニー、レイ・デイビスなどの同世代アーティストが全盛期と同じくらい歌えるのにディランにはそれが出来ない。
私は、ボブが1年、ツアーを休んで、声を休め、声帯の治療のために医者へ行きタバコを止めるべきだと思う。そしてかつて、カルーソーと比較されるくらいに上手く歌っていた声を少しでも取戻してほしいと思う。
ジョン・レノンだけがディランのように心の奥深くをえぐる歌を歌えた。
ディランの声は、まだ魔法を作り出す事が出来る。
普通に考えてディランがタバコ吸ってるとは思えないが....ディラン、タバコ吸ってるのか?
Simple Twist of Fate (Hop Farm festival - 03/07/10)
Highway 61 Revisited (Hop Farm festival - 03/07/10)
この"SimpleTwist ofFate"は興味深かった。崇高でもグロテスクでも無かったが、途中でディランはソロを弾くのだけど最後にもう1回弾こうとする。思わず「おっ!!」と身を乗出してしまうほどにまともなフレーズが聞えた次の瞬間、弾くのを止めてしまう。その後バンドの演奏を止めたのはディランでは無かった.......。
それにしてもあの屈伸.....今日のはちょっと深くてビビッたな。あのままドーンて尻餅ついたら最高なんやけど....
3 コメント
↑リンク先のKnown Smokersをご覧下さい。
自転車乗ったりして健康に気をつけてるふりをしてただけか(苦笑)。
コメントありがとうございました
検索等でこのペイジを訪れる方が絶えないので追記しておきます。