今、20歳のディランがいたならば




ゴーカー(Gawker)のライター、ライアン・テートは、別にスティーブ・ジョブスにいちゃもんを付けるつもりはさらさら無かった。しかしiPadのテレビCMを見てブチ切れた。テートはすぐさまジョブスにメールをだした。そのやりとりは記事で読むことが出来る。


Steve Jobs Offers World 'Freedom From Porn'

テートが頭にきたのは、CMの中で言われている「REVOLUTION」という言葉だった。



iPad版がイラン版と呼ばれてますよ。Appleにコンテンツの検閲撤廃を求める公開質問状(ギズモード)


厳しい検閲をやってるくせに何が革命だ!! とテートは言いたいのだろう。ジョブスの好きなディランを引合いに出してこんな風に質問している。

"IfDylanwas20 today, how would he feel about your company? Would hethink theiPadhad the faintest thing to do with "revolution?"Revolutions areaboutfreedom."

「もしここに20歳のディランが居たら、あなたの会社の事をどう思うだろう? iPadが少しでも革命的な何かを持ってると思うだろうか? 革命とは自由ということだ」


3時間後、ジョブスから返事が来た。

"Yep,freedomfromprograms that steal your private data. Freedom fromprograms thattrashyour battery. Freedom from porn. Yep, freedom. Thetimes they areachangin', and some traditional PC folks feel liketheir world isslippingaway. It is. "

これ、わかりにくいなぁ(苦笑)。というか皮肉だな。

「そうだね、個人データが盗まれるようなプログラムが無いといこと。(ウイルスやマルウエアーのことだろう)バッテリー食いなプログラムが無いという事。(多分、アドビのフラッシュのこと)ポルノが無いといこと。これが自由さ。時代は変るのさ、そして昔からPCを使ってる人達は、自分達の世界が無くなってしまうように感じるだろう」※()はガーディアンの注釈





アップルのFTPサーバーに長い間ディランというディレクトリーがあった。そう、ニュートン (MessagePad) の開発言語ディランのことだ。このディランがしばしばボブ・ディランだとされるが残念ながらそれは違う。

Rubyist のための他言語探訪 【第 6 回】 Dylan


今のiPhoneを見てると、ニュートンを彷彿とさせるところがある。例えばニュートンの画面に「callbob」とペンで書き選択、ボタンをタップすると自動的に住所録からbobを探してきて電話をかけてくれる。「meetbobFriday」と書いて選択、同じようにボタンをタップするとスケジュール帳が開き直近の金曜日の空いてる時間帯に自動的に予定を入れてくれる。こんなことが10年以上も前に既に出来てたのだ。小さな子供から大人までニュートンを触ったものは皆びっくりし感動すらしていた。そしてこれを作ったのはジョブスでは無く彼を追出したスカリーだった。

今でも不思議に思うのは、ジョブスが居なくなってからのアップルが何故あれほどにアップルらしくいられたのだろうかという事。業績がどんどん悪化するなか最後までアップルはアップルでありつづけようとしたが、とうとう最悪な状況になりジョブスを呼戻した。そして今、アップルから魅力的な商品は何一つ無くなった。しかしiPadは、今度こそは、本物のPadになるだろう。

ちゅーか、何の話しだっけ? ああテートの話しだ(苦笑)。そうそう、テート、テート。

テート君、君は根本的に勘違いをしてるのだよ、革命だとか自由だとかそういう言葉はそもそも独裁者が好んで使う言葉なのだ。中国や過去にソ連という国があったのご存じだろう? 故にその言葉をジョブスが使っても何の問題もないのだよ。彼は筋金入の独裁者だからね(苦笑)。

というのは冗談に決ってるのだが、検閲は皆が言ってるように、教育機関に売りたいためだろう。テート君もわかってると思うけどねぇ......まぁゴーカーのライターとしては色々頭にきてるってわけだ(笑)。

米Gizmodo編集者、コンピュータ押収される(ギズモード)
「iPhone」試作機の紛失騒動、米裁判所が資料公開(AFP BB)

コメントを投稿

0 コメント