リブリャナ - (スロベニア)
6/25 Ljubljana, Slovenia - Arena Stožice
クロアチアと複雑に国境を接する国、スロベニア。その首都、リュブリャナにあるストジツェ・アリーナ(Arena Stožice)でディランは6月25日…その日は、スロベニアがユーゴスラヴィアから独立を宣言した日で国家の日 (祝日)つまり、これはクロアチアにも同様な事が言えるわけで、クロアチアもその日は同様に、国家の日であり祝日となっている。果たして、ディランがそうしたことを意識しているのかは全くわからないが、5年ぶりのスロベニアの公演に地元のメディアも大きく報道した。
RTV Solvenia放送は、音楽雑誌編集者、プロデューサーのAndrej Karoli氏や映画評論家、TV司会者のMarcel Štefančič氏、RTVのDragan Bulič氏のインタヴューを公演終了直後にニュースとして放送した。
※http://4d.rtvslo.si/arhiv/poletna-scena-prispevki/174343484 重いというか読み込みに時間がかかる…から直接埋め込んだがあまり変わらない。まぁ何を言ってるのかわからないし…
▼Bob Dylan: Živa legenda v Stožicah
また、クロアチアのメディアも公演のレヴューを掲載した。クロアチアのいつもの音楽サイトmuzika.hrは、「ディランの神秘的な歌はクロアチアの対外負債のそれより遙かに素晴らしい…曲目はヴァラジュディン(2008年)、ザグレブ(2010年)の時から大きく変化した。そしてその時と比べてもヴォーカルの力強さには本当に驚かされた。ディランのバンドについて言えばそれは、ワインに例えられる。古い方がいい…ショービジネスのしきたりを拒否する男…74歳の彼自身の戦争を背景に…」とレヴューを書いた。
▼Moderna vremena Boba Dylana u Ljubljani
同じくクロアチアのカルチャー誌、RIF Magazinも非常にしっかりとしたレヴューを掲載した。
▼Bob Dylan u Stožicama: Maestra je bilo lijepo vidjeti, komornoj atmosferi unatoč
しかし、一方でその傷が完全に癒えてるわけではない。
▼Sud u Parizu odbacio optužbu protiv Rolling Stone i Bob Dylana zbog izjave o
まぁ公演に合わせた記事と思われても、しかたがない。
相変わらず、写真撮影禁止の件がしつこく言われている。このことを言わないレヴューの方が希だと言ってもいいくらいだ。勿論ディランが他のアーティストに比べて遙かに厳しい…わざわざそのためにセキュリティーを何人も使ったり…という事もあるだろうが、メディアにすればいわゆる、報道の自由みたいなものも大いにあるように思われる、「取材禁止です」と言われ、「ああそうですか」と素直に言う人は何処かの国の人達くらいで、普通は、「何でやねん」となるだろう…まぁ報道の自由があるのなら、報道を拒否する自由も同様に存在しないとアンフェアだが…
レヴューは、批判的な方が断然おもしろい。特にその機械翻訳は笑かせてくれる。
▼Bob Dylan in večer slabe karme *スロベニア
▼Bob Dylan - Ljubljana, 25. lipnja 2015 *クロアチア
ストジツェ・アリーナ(Arena Stožice)、音楽イヴェントのマックスキャパが14,500なところでディランの動員は4,000~5,000だった。たしかに大きすぎる。しかし悲観する数字でも無い、あのマイケル・ブーブレでさえ4,800、レナード・コーエンは6,000、そしてイル・ディーヴォは2,800だったようだから…
ここ数回の公演でこんな写真↑が気になった。テュービンゲンでのクレームもあったが、屋外でのスタンディングだとまぁこんな感じになるだろう。だがしかし、そもそもディラン立ち位置がステージの後ろすぎるというのが問題だ。今年に入ってまた微妙にうしろにさがっている。
ディランの位置は、ステージに敷いている黒のビーニールマット(リノリウム)でわかる。まず昨年のフォール・ツアーの写真。
だいたいビーニールマット1本半の位置にディランは立っている。(厳密に言えばもうこの時点で2本目あたりに立っているのだが…)
次が今年の写真。
2本目の位置までさがっている。マットの幅が1本6フィート、約1.8m(日本風に言うと1間 )と仮定すると舞台前方からだいたい、3.6mさがったところにいることになる(昨年は2.7m)。これも厳密に言えば、ディランが立ってるのは約4.5m後方という事になる。後ろにさがる理由はまったくわからない…
マジェスティック劇場は、張り出しステージ(エプロン)を持っており、プロセニアムのラインから舞台が前に突き出している。ディランはこのエプロン部分を完全に無視して、プロセニアムのライン(赤い線)より内側をステージと見なしているふしがある。エプロンは客席と舞台の仕切りをあいまいにするが、ディランはそこに照明を置き、わざわざ仕切りを作っているようにすら見える。結果として立ち位置は通常よりもかなり奥になり、エプロンが全くの逆効果に働いている。
Photo Andrea Orlandi
Ljubljana 25.06.2015 (Orlandi shoots in the dark *facebook)
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