Bob's always been my hero


デイヴィッド・ベイリー、1986年9月28日



UK版GQ、3月号はイギリスを代表する写真家の一人デイヴィッド・ベイリーの特集だった。ベイリーのヒーローとして6人のアーティストが選ばれ、その6人を表紙にした6パターンのGQ3月号が発売された。

ディランもヒーローのひとりとして選ばれ、ベイリーはディランとの撮影の事を短い文章で綴っている。






「ポップの中に天才がいるとしたら、ディランがそこにいるだろう。ディランはずっと私のヒーローだ」

事前に何も知らなかったのはディランとジョニー・ディップの二人だけだ。未だに知らない。どんな風に起こったかも覚えていない。ただ仕事をしただけだ。彼はここで映画を撮っていた(Hearts Of Fire)。映画会社の誰かを知っていただけだ、それで電話がかかってきて言った「ディランの写真を撮りたいか?」私は「ああ、版権は僕が持ち続けるよ」と答えた。

優秀な人物は普通は単独でやってくる。アメリカ人の俳優は警備の一団を引き連れてやってくるが、出来た人は一人で来る。取り巻きもいない! 中にはガールフレンドを連れてくる場合もあるが、普通わたしは、広報を追い払う。そうでなければ彼らは何を着るのかとか言い始める。私は本人が自分で選ぶのが良いと思う。そうでなければ肖像ではない。

殆どの場合私は彼らの音楽を聴いていない。例えば、ボ … ウエイラーズと一緒にいた … 何という名前だったか … ボブ・マーリー。(彼の)有名な何曲かは知っていたが、まぁとにかく良い写真は撮れた。でもディランは明確に知っていた、だってディランは私のヒーローだからだ。以前、ミックかジャックかのパーティーでディランに会った。その時は写真を撮らなかった。彼が望まなかったからだ。ディランが撮れるのはラッキーだ。ディランを見るとき、それはいつもスナップだ。肖像写真じゃない。

私はディランが素晴らしかったといつも思う。しかしあの時は悪夢だった、娘のパロマが入って来るまでは…。娘はディランに歩みよりそしてディランに向かって「アロー(Allo!)」と言った。それで彼は完璧に変わった。ディランは私の方に来て「申し訳ない。この3日間殆ど寝ていないんだ」。そして、3時を過ぎた頃…素晴らしかった。11時前に私が「ボブ、ちょっとターン出来るかい?」と言うと彼は「無理」と答えた。これは楽しい1日になるだろうと思った。

ボブは私のヒーローだ。ポップに天才がいるなら、そして私はそれを疑うことが出来ない、何故なら天才に会ったり、その写真を撮った事が無いとは思えないからだ。ストラヴィンスキーやピカソは天才だが彼らの写真を撮った事が無い。でも彼らがいたら、そこにディランも居ると思う。独自の感覚だが、コール・ポーターとアーヴィング・バーリン一緒に…。言葉を使うのはフォークアートのそれだが、ディランは、それをちょっとやった。

If there can be a genius in pop, then I think Dylan is up there (GQ)










この写真がプライヴェートユースだと初めて知った。





今、ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで大規模なベイリーのエキシビションが開かれている。




Bailey’s Stardust






Which living person do you most admire and why?
"Bob Dylan, because he is like a singing Picasso."



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